One'sの原点

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「思い出」と言うとなんだか感傷的な感じがして、
日本ではこれまで後ろ向きなイメージを連想しがちでした。
しかし高度成長期、バブル経済を経て、イケイケの時代が終焉を迎えると、
自分を振り返る余裕が出てきたのでしょうか?大切なものの定義が変わってきました。
与えられる価値を追い求めるのではなく、自分だけの価値を求めてもいい時代。
もっと自分を、家族を、そして時間を大切にするのもアリなんだ、という時代。
自ずと「思い出」という言葉のニュアンスも変わり、
思い出に浸る、のではなく、思い出を楽しむ。という語尾変化が始まりました。

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しかし、その「思い出」を具現化したグッズとなると荒涼とした世界を目の当たりにするばかり。
語尾変化した時代を意識しない、子供やペットグッズから自分史、・・・果ては遺影、墓標まで。
オリジナルグッズと銘打った商品は数あれど中途半端の域を出ないモノばかり。
型にはめたオーダーメイドなど本当のオリジナルグッズと呼べるでしょうか。
なぜか?原因は大量生産への未練を捨てきれないから、じゃないでしょうか。
なぜか?そこにデザインがない、ブランドという発想がないからではないでしょうか。

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それなら自分がやるしかない!
“ひとりひとりのおもいでをカタチに”しようと。それがOne'sの原点。
デザイナーがそんなニッチでやっていけんの?そんな値段(ちょい高い)で誰が買う?
周囲の反対が吹き荒れます。それなら一歩進めてとことんやろう。
お客は中世の貴族。自分は宮廷画家になって、品物が出来上がるまでの限られた期間、
限られた報酬ではあるけれど、宮廷画家を召し抱えるリッチな気分をみんなに味わっていただく。
これは悪い気はしないんじゃないか?誠意ある接客態度、接客システムがあれば、
オーダーメイドの過程での、軽いやりとりさえも楽しいひとときに・・・

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デザインがあれば「思い出」は楽しくなる。
デザインがあれば「思い出」はひとりひとりのブランドになる。

                             One's店長中村談 (^^)ちょっと生意気?

“この人生を通してずっと

忘れられない場所がある

いくつかはひどく変わってしまった

失くなってしまった場所 今も変わらない場所

どの場所にも素晴らしい時があった

なつかしい恋人や友達 ぼくは今でも思い出せる

死んでしまった人 まだ生きている人

そんな全てを ぼくはずっと愛してきた

      (ザ・ビートルズ“イン マイ ライフ”抜粋 鈴木祥子訳)